巻き爪の原因とは?爪切りのプロが教える7つの原因

ドクターネイル爪革命では、巻き爪のメンテナンスをさせて頂いております。その中には、巻き爪が何度も再発している方もいらっしゃいます。巻き爪を繰り返さない為には、何が原因なのかを知り、原因となる行動はなるべく繰り返さないことが大切です。

そこで今回は、足爪ケアの専門家として巻き爪になる原因についてみなさんにお答えしたいと思います。

なぜ、巻き爪になるの?

巻き爪(陥入爪と弯曲爪)のイラスト画像

爪が巻いていく原理

もともと爪は、内側に巻いていく性質があります。世界一長い爪を持つ人の画像を見れば、爪が内側に巻いているのが分かります。

その巻く力とは反対に、普段の生活では「爪を広げる力」が外部から加わっています。例えば、歩いている時に地面から指先、指先から爪へと伝わる圧力などです。

この2つの力のバランスによって、私たちの爪は正常な形に維持されています。

巻き爪にならない力のバランス

巻く力の方が強くなったり、爪を広げる力が弱くなることで、巻き爪が起こると考えられています。この原理を元に、巻き爪の原因になり得ることを以下の7つにまとめてみました。

【原因1】 爪の切り方

深爪

深爪になる爪の切り方をしていると、爪の先の白い部分がほとんどない状態になります。地面から圧力を受ける爪の面積が小さくなり、爪を広げる力が弱くなります。
深爪をする爪の切り方だと、爪が伸びる方向に壁ができるイメージ図

また、深く爪を切ることによって、抑え込まれなくなった爪先の肉や皮膚が盛り上がり、爪が伸びる方向に対して壁になります。肉の壁ができた状態で爪が伸びようとするので爪が内側に巻きやすくなります。

お子様でも足の爪をみると深爪をしていることがあります。巻き爪になっていないからといってその切り方を続けていると、ランニングや運動などをきっかけに図のような個所が腫れてしまい、巻き爪になることがあります。

【原因2】 爪先への圧迫

足のサイズに合わない靴・ハイヒール

ハイヒールやサイズが合わない靴は爪の横から圧迫を受けるの図

足のサイズに合わない小さな靴や、ハイヒールなどの爪先が細い靴を履いていると、爪先の端に横から圧力が加わります。巻く方向に圧力が加わることにより爪がカーブしていきます。靴を履いたまま長い間仕事をしていると、爪が圧迫され続けるため、巻き爪になりやすいと言われています。

厚い靴下

寒い季節になると、厚い靴下を履くことはありませんか?靴の大きさがぴったりでも、防寒用に厚い靴下を履いた場合、小さい靴を履いている時と同じような状況になります。爪先が圧迫された状態で歩いたり運動を続けていると、巻き爪の原因になります。

運動やスポーツ

爪先へ激しい負荷がかかるスポーツをしていると、爪の両端への圧迫が繰り返されることで爪が巻く力が強くなります。また、激しい負荷によって爪周辺の肉の部分が炎症を起こしてしまうと、腫れ上がった肉で爪の端が圧迫されてしまいます。

ダンス、バレーボール、サッカー、バスケットボール、テニスなど、つま先に大きな負荷がかかる運動や、瞬発力を必要とするスポーツをしている方は注意が必要です。

足の変形

外反母趾のように足の親指が小指側に曲がるように変形していると、爪の両端が圧迫された状態になります。生まれつき変形しているケースも含めて、足の形やアーチが崩れることによって爪先に圧力がかかる状況が続くと、巻き爪の原因になります。

【原因3】 歩行不足・歩き方

もともと足の爪は先端にいくほど自然に内側へ巻くような性質がありますが、歩くことで爪の下から上に向かう圧力が生じ、爪は普段から平らに矯正されています。歩く機会が少なくなると、爪の下からの圧力が不足し、爪が巻きやすくなります。
つま先を浮かすような歩き方は爪を広げる力が弱くなるので巻き爪になりやすい

また、つま先に体重をかけない歩き方をしていたり、痛みをかばうような歩き方をしていると「爪を広げる力」が弱くなり、巻き爪の原因になります。

【原因4】 肥満(急激な体重増加)・ 妊娠

体重が増加すると足爪周りの肉にもボリュームがでてきます。一方、体重が増加しても爪が大きくなることはありません。すると、増えた肉が爪の横に出てくるようになり、靴から受ける圧力も強くなります。爪が指の肉に押されて「巻く力」が強くなってしまいます。また、踵側に重心が偏るため、巻き爪が進行することがあります。
肉の壁が増えると巻く力が加わるイメージ画像

また、妊娠してお腹が大きくなると、前に倒れないようにかかとに重心を乗せるようになるので、指先が浮き足になりがちです。爪の下からの圧力が減り「爪を広げる力」が弱くなることで爪が巻きやすくなります。
爪先に重心が足りないと広げる力が弱くなるイメージ図

【原因5】 加齢

加齢によって爪全体に水分が届きづらくなると、爪が硬くなります。加齢と共に歩く回数が減ったり寝たきりになると、爪の下から受ける圧力が弱くなって爪が巻きやすくなります。

【原因6】 爪の形状(遺伝的要素)

巻き爪がそのまま遺伝するということではなく、”巻きやすい“という爪の形・性質が遺伝することも原因の1つです。

厚さや硬さをいった爪の性質は人によって様々ですが、親から遺伝している場合が多いようです。ご両親のいずれかが巻き爪の症状に悩まされている場合は、他の人よりも巻き爪になるリスクが高めだと思ったほうが良いかもしれません。

【原因7】 病気

爪水虫

爪の水虫(爪白癬)が原因で、巻き爪になる可能性があります。(※この場合、病院の皮膚科でみてもらいましょう。)

まとめ

いかがでしょうか?あなたの爪が「巻き爪になってしまう原因」は見つかりましたか?

爪が巻く力が強くなったり、爪を広げる力が弱くなったり、巻く力が強くなる方へバランスが崩れることによって巻き爪が起きていくのです。

ご自身の巻き爪の原因が何であるかを知ることはとても大切なことです。原因によっては予防できる場合もありますし、爪水虫のような病気が原因であれば病院にいって治療を受けた方が良いケースもあります。

最善の解決策は一人ひとり違います。ぜひご自身の巻き爪の原因を見つけて頂き、この記事が予防することに役立てたら幸いです。

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自分自身におきている事を把握することは、巻き爪の予防にも役立ちます。
巻き爪の再発防止のお役に立てれば幸いです。

巻き爪を治したい方へ

巻き爪で懸念されることは、放っておくことによる症状の悪化です。

「痛いけど我慢できる、いつか自然に治るだろう」と自己判断をするのは危険です。放置したことによって更に悪化するケースは決して少なくはありません。

また、「巻き爪 治し方」とインターネットで検索し、巻き爪を自分で治そうとしたら悪化させてしまった、という方もいらっしゃいます。ネット上の他人の体験談を信じ込まないようにしてください。ご自身の状況に応じて、医師や専門家に相談することをおすすめいたします。

当社で行ったアンケートでは、専門家に頼まずに対処した方のうち、約半数の方が治らなかったという回答結果がありました。

病気や怪我と同じように、対処が早ければ早いほど効果的です。お気軽にご相談ください。

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爪の食い込みが気になる方、違和感を感じつつ放置してしまっている方は、ドクターネイル爪革命の相談窓口をご活用ください。

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この解説を書いた専門家
甲斐充
甲斐 充
プロフィール

・ドクターネイル爪革命 本店勤務(店長)
・シックネイルケアセラピスト®有資格者
・(一社)国際コ・メディカルアンドヘルスケア協会理事

魚の目・巻き爪・肥厚爪など、足の悩みを抱えた方へ各種ケアを行い、再発防止のアドバイスにも尽力。