加盟金なしのフランチャイズとは？仕組みやメリット、注意点を解説

フランチャイズの中には、加盟金を支払わなくてもよいケースがあることをご存じでしょうか。加盟金なしのフランチャイズは、開業資金を抑えられるというメリットがある一方、気を付けておきたいポイントもあります。

この記事では、加盟金なしのフランチャイズについて、その概要や注意点を解説します。フランチャイズ加盟を検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。

フランチャイズの加盟金とは

フランチャイズ契約を結ぶ際に必要となる加盟金とは、本部のブランドや経営ノウハウを使用する権利に対する対価です。一般的に、加盟金は数十万円から数百万円の範囲で設定されています。

加盟金は、基本的に開業時に一括での支払いを求められますが、分割払いが可能なところもあります。

保証金は契約終了時に返還される預かり金であり、加盟店が契約条件を守れなかった場合の保証として機能するお金です。一時金は研修費用や店舗の内装工事、設備導入などの初期費用を指します。ロイヤリティは本部に対して定期的に支払う費用のことです。

加盟金はこれらとは異なり、基本的には返還されない権利金としての性質を持っています。

加盟金なしのフランチャイズは、開業時の初期費用を抑えたい事業者向けのビジネスモデルです。本部は加盟金を無料にする代わりに、ロイヤリティや商品の仕入れマージンなど、他の部分で収益を確保する形態を取っています。近年、新規参入を促進するための戦略として、このような加盟金なしの形態は少なくないようです。

本部は加盟店から徴収する月々のロイヤリティを通常より高く設定したり、商品の仕入れ価格に上乗せしたりするなどして運営コストを回収していることがあります。

また、広告費や研修費用などの一時金が増えたり、「施設利用料」「契約料」など加盟金とは別の名前で費用を徴収される場合もあるようです。　

加盟金なしの最大のメリットは、開業時の資金負担が軽減されることです。また、事業の成長に応じて段階的に費用を支払えるため、資金計画が立てやすくなります。

一方で、月々の経費が高くなる傾向があり利益率が下がる可能性があるので、デメリットといえるでしょう。中には、一時金として支払う金額が増えたり、本部のサポート体制が従来型と比べて手薄になったりするなどの場合もあります。

加盟金が不要のフランチャイズにはメリット・デメリットがあることがわかりました。それらを踏まえ、加盟金なしのフランチャイズについての注意点を3つ、確認しておきましょう。　　

加盟金なしのフランチャイズでは、本部は別の形で収益を確保するケースが多くみられます。毎月のロイヤリティが通常より高めに設定されていたり、商品の仕入れ価格が割高になっていたりすることがあるのです。

また、研修費用や広告宣伝費、システム利用料などの名目で、定期的な支払いが必要になるケースもあります。開業時には表面上の初期費用は安く見えても、実際の運営では予想以上の支出が発生する可能性があるため、事前に費用の詳細を確認しましょう。

加盟金がない分、途中解約ができない、契約期間が長いなど従来型のフランチャイズと契約条件が異なることがあります。

また、本部からの経営指導や従業員教育、販促支援などのサポートが限定的になることもあります。開業後のトラブル対応や緊急時の支援体制が整っていない可能性もあるため、契約書の内容を細かく確認しておくことが大切です。

加盟金がいらないフランチャイズは、多く存在するわけではありません。また、加盟金なしを謳っていても、他に多額の費用を徴収するなど悪徳なフランチャイズ本部があることも事実です。加盟金なしのフランチャイズから希望する業種を選ぼうとしても、選択肢が少ない場合があることを覚えておきましょう。

加盟金なしのフランチャイズは、開業時の初期投資を抑えられるというメリットがあります。しかし、その他に必要な費用や契約内容、サポート体制などを総合的に判断することが重要です。

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